野良猫対策セミナー
この間の日曜日(2017/7/9)に、糸島inunekoくらぶさん主催の、猫のセミナーに参加しました! ここで言う猫は、飼い主のいない猫(つまり野良猫)を言います。
猫好きな方でもそうでない方でも、野良猫や捨て猫に会うことがあると思います。 そういった場合、どうされていますか?
そのままにする、保護する、えさをあげる、飼ってくれそうな所に持ってそっと置いて来る、保健所に引取依頼する…などなど、考えは様々でしょう。
今回のセミナーでは、保健所職員さんやTNR活動(※)をされているボランティア団体さんのお話しを通じて、犬や猫の殺処分を無くすために、どのような取り組みが必要かを考える機会を頂きました。
その中で特にはっきり理解できたのは、 ・他人の親切心に任せようとしてはダメ! ・自分の思い込みの親切心もダメ! …ということです。
「幸せになってね。」と言いながら、子犬や子猫を箱に入れて、どこか飼ってくれそうな所に置いて来た人が居たとして、その方は親切心からされているかもしれません。
しかし、愛護動物の遺棄は犯罪ですし(動物愛護管理法44条3項・4項1号)、その子犬や子猫は、その方の想像通りの幸せは掴めていないのが現実です。
また、家の近くに野良猫がいるからかわいそうに思って毎日えさをあげる行為…、「助けたい」という優しい気持ちから出た行為かもしれませんが、ご近所の方からは迷惑行為と捉えれトラブルに発展する可能性がありますし、何よりも殺処分ゼロと逆の行為かもしれません!
猫の生殖能力は高く、メスは生後半年程で妊娠可能になり、年に2回、多いコは3回出産するそうです。
野良猫ちゃんの命はもちろん守って行かなければなりませんが、殺処分されるであろう子猫が生まれる前に、きちんと避妊・去勢手術をすることが、とても大切だと理解できました。
生殖機能を奪うことが果たして猫にとっていいことか、疑問を持たれる方もいると思います。
しかし、 なぜ殺処分をしなければならない状況が生じるのか、その原因を理解した上で、動物が好きな人と嫌いな人とで妥協点を見つけ、共存できる社会を作る…、このような柔軟な考えが必要だと実感しました。
悲しいことには目をつぶりたくて、これまでは犬や猫を取り巻く社会問題をあまり知ろうとできなかった私ですが、不幸な命を救うために活動されている方々を見ると、本当に頭が下がります。今後は私も徐々に学んで行きたいと思っております。

ちなみに、このセミナーのタイトル、「野良猫対策セミナー」、猫好きの方は違和感を感じられると思います。
主催者の糸島inunekoくらぶの渡辺さんによれば、猫が好きな人だけではなく、苦手な方や猫の被害に遭われている方も一緒に、色々な意見交換をしたいという思いがあったそうです。
猫の問題を社会問題として地域の皆さんで考えて行きたい!…そのような主催者側の意図に、セミナーの途中でやっと気付いた私は、さらに頭が下がる思いをしました。
※TNR活動とは T(トラップをしかけて捕獲し) N(neuterニューター:避妊・去勢手術をして) R(元の場所にリターンする) …ことです。